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美容室とセルフカラーの違い:プロが教える髪に優しいヘアカラーの選び方

おはようございます!

ピコロ美容室 カンタですです!

最近、お客さんから

「通販で買ったヘアカラー剤でセルフカラーをしても大丈夫ですか?」

「美容室と市販のカラー剤、どちらが良いのでしょうか?」

というご質問を多くいただきます。

今回は、毛髪の専門知識を交えながら、美容室でのヘアカラー通販で購入できるセルフカラーについて、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

目次

  1. ヘアカラーの基礎知識
  2. 通販で購入できるセルフカラー剤の特徴
  3. 美容室でのヘアカラーの特徴
  4. 髪のダメージを最小限に抑える方法
  5. プロが教える正しいカラー選び
  6. まとめ

1. ヘアカラーの基礎知識

毛髪の構造とカラーリングのメカニズム

まず、ヘアカラーがどのように髪を染めるのかを理解しましょう。

髪の毛は外側からキューティクルコルテックスメデュラという3つの層で構成されています。

ヘアカラーは主にコルテックス層にあるメラニン色素を分解し、新しい色素を入れることで髪色を変化させます。

お寿司でお馴染み”カッパ巻き”に例えると

キューティクル=海苔

コル手クス=しゃり

メデュラ=きゅうり

酸化染料系カラー剤(一般的なヘアカラー)の仕組み:

  1. アルカリ剤がキューティクル(海苔)を開く
  2. 過酸化水素がメラニン色素(しゃり部分)を分解(脱色)
  3. 酸化染料が毛髪内部(しゃり部分)で発色
  4. 新しい色素が定着

この過程で重要なのは、適切な薬剤選択正確な塗布技術です。

ヘアカラーの種類と特徴

永久染毛剤(酸化染料)

  • 最も一般的なヘアカラー
  • 明るくも暗くもできる
  • 持続期間:2-3ヶ月
  • ダメージ:中の上程度

半永久染毛料(ヘアマニキュア)

  • 髪表面をコーティング
  • 黒髪は明るくできない
  • 持続期間:3-4週間
  • ダメージ:ほぼ無し

ヘナカラー(化学染料)入りを含む)

  • 黒髪は明るくできない
  • 持続:3-4週間
  • ダメージ:ほぼ無し

一時染毛料(カラースプレーなど)

  • 1回のシャンプーで落ちる
  • ダメージ:小程度

脱色剤(ブリーチ)

  • メラニン色素のみを分解
  • 最もダメージが大きい

2. 通販で購入できるセルフカラー剤の特徴

セルフカラーのメリット

コストパフォーマンス 通販で購入できるヘアカラー剤は、美容室での施術と比較して圧倒的に安価です。

また、美容室で実際に使用されているカラー剤も購入できるでしょう。

1回あたり500円~2,000円程度で済むため、経済的負担が少ないのが最大のメリットです。

時間の自由度 美容室の営業時間や予約に縛られることなく、自分の都合の良い時間にカラーリングができます。

忙しい方や小さなお子様がいる方には特に便利です。

プライバシー 人に見られることなく、リラックスした環境で施術できます。

セルフカラーの課題とリスク

薬剤の選択の難しさ 市販のヘアカラー剤は、様々な髪質や髪色に対応するため、比較的強めの処方になっていることが多いです。

自分の髪質や現在の髪色に最適な薬剤を選ぶのは、専門知識なしには困難です。

また、思った髪色にならなかったという声もききます。

不均一な仕上がり 自分では見えない後頭部や内側の髪への塗布が難しく、色ムラが生じやすくなります。

特に、髪の長い方や毛量の多い方は、均一に塗布することが困難です。

過度なダメージのリスク

  • 重複塗布:既にカラーされている部分に再度薬剤を塗布してしまい、過度なダメージを与える
  • 放置時間の判断ミス:適切な放置時間を判断できず、過処理や不十分な発色の原因となる
  • 頭皮への付着:慣れない施術により、薬剤が頭皮に多く付着し、刺激やかぶれの原因となる

色の予測困難 パッケージの見本色と実際の仕上がりが異なることが多く、特に以下の場合は予想と大きく異なる結果になることがあります:

  • 黒髪や暗い髪色の場合
  • 前回のカラーが残っている場合
  • 白髪の割合が多い場合
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3. 美容室でのヘアカラーの特徴

プロフェッショナルな薬剤選択

髪質診断に基づいた薬剤選択 美容室では、お客様の髪質、ダメージレベル、現在の髪色、希望色を総合的に判断し、最適な薬剤を選択します。

  • 髪の太さ・硬さ:細い髪、太い髪それぞれに適した処理時間と薬剤濃度
  • ダメージレベル:健康毛、軽度ダメージ毛、重度ダメージ毛への対応
  • 既存のカラー履歴:前回のカラーとの相性を考慮
  • 白髪の割合:白髪の染まりやすさを考慮した調合

サロン専用薬剤の優位性 美容室で使用する薬剤は、一般販売されているものとは異なる特徴があります:

  • pH値の調整:髪のダメージを最小限に抑える適切なアルカリ度
  • 保護成分の配合:トリートメント成分やケラチン補修成分
  • 色素の種類:より自然で深みのある色調を実現する専用色素
  • 臭いの軽減:アンモニア臭を抑えた処方

技術力による仕上がりの違い

均一な塗布技術 プロの美容師は長年の経験により、以下の技術を習得しています:

  • スライシング技術:髪を適切な厚さで分け取り、根元から毛先まで均一に塗布
  • タイムラグ塗布:部位による染まりやすさの違いを考慮した時間差塗布

ダメージ最小化テクニック

  • リタッチ技術:新生部(根元)のみに薬剤を塗布し、既染部への重複を避ける
  • 毛先保護:ダメージの蓄積した毛先への過度な薬剤付着を防ぐ

美容室ならではのカスタマイズ

オーダーメイドカラー お客様の要望に合わせて、複数の薬剤を調合し、理想の色を作り出します:

  • ベースカラー + アクセントカラー
  • グラデーションカラー
  • ハイライト・ローライト
  • 白髪ぼかし技術

4. 髪のダメージを最小限に抑える方法

ダメージの原因と機序

キューティクル(海苔部分)損傷 ヘアカラーに含まれるアルカリ剤は、髪の最外層であるキューティクルを開きます。

この際、キューティクルが過度に開いたり、剥がれたりすることで、髪の内部構造が損傷を受けます。

タンパク質しゃり部分の流出 開いたキューティクルから、髪の主成分であるケラチンタンパク質が流出し、髪の強度や弾力性が低下します。

過酸化による損傷 過酸化水素による酸化作用は、メラニン色素だけでなく、髪のタンパク質も同時に酸化し、変性させる可能性があります。

セルフカラーでのダメージ軽減策

もしセルフカラーを行う場合の注意点:

事前準備

  • パッチテスト:アレルギー反応の確認(48時間前)
  • 髪の状態チェック:過度なダメージ毛への施術は避ける
  • 適切な環境:十分な明るさと換気を確保

施術中の注意

  • 正確な時間管理:処理時間を厳守
  • 均一な塗布:鏡を使用し、見えない部分も確認

アフターケア

  • 速やかな洗浄:規定時間後の迅速な洗い流し
  • 酸性化:弱酸性シャンプーの使用(あればね!)
  • 保湿ケア:トリートメントによる栄養補給(無理にしなくても良い)

5. プロが教える正しいカラー選び

髪質別カラー選択

細毛・軟毛の方

  • 低アルカリ薬剤:ダメージを最小限に抑制
  • 短時間処理:過処理を避ける
  • 保護成分配合:施術中の保護を重視

太毛・硬毛の方

  • 適度なアルカリ度:しっかりとした発色のため
  • 十分な処理時間:均一な染まりのため

ダメージ毛の方

  • 低ダメージ薬剤:マニキュアやカラートリートメント
  • 段階的施術:一度に大きな変化を避ける
  • 集中ケア:施術前後の徹底したケア

色選択の科学的根拠

色相環理論 補色関係を利用した色選択:

  • 黄味消し:紫系色素の使用
  • 赤味消し:緑系色素の使用
  • オレンジ味消し:青系色素の使用

白髪染めの特殊性

白髪の特徴

  • メラニン色素の欠如:色が入りやすい反面、退色も早い
  • キューティクルの厚さ:健常毛より薬剤の浸透が困難な場合がある
  • 太さの違い:白髪は健常毛より太いことが多い

美容室での白髪染め技術

  • グレイカラー専用薬剤:白髪の染まりに特化した処方
  • ぼかし技術:自然な仕上がりのための技術

6. 通販カラー剤と美容室カラーの比較

仕上がり品質の比較

色の均一性

  • セルフカラー:色ムラが生じやすい、特に後頭部
  • 美容室:プロの技術による均一な仕上がり

希望色との一致度

  • セルフカラー:パッケージ色との相違が多い
  • 美容室:カウンセリングによる希望色の実現

ダメージレベル

  • セルフカラー:重複塗布による過度なダメージリスク
  • 美容室:計算されたダメージコントロール

安全性の比較

アレルギーリスク

  • セルフカラー:パッチテストの軽視、自己判断のリスク
  • 美容室:プロによる肌状態チェック、適切な薬剤選択

化学熱傷リスク

  • セルフカラー:頭皮への過剰付着、放置時間の誤判断
  • 美容室:適切な塗布技術、時間管理

7. 最新のヘアカラー技術とトレンド

サロン専用技術の進歩

オーガニック・ナチュラル系薬剤 化学的ダメージを抑制しながら、自然な仕上がりを実現する薬剤が開発されています:

  • 植物由来成分:ヘナ、インディゴなどの天然色素
  • アミノ酸系薬剤:髪と同じ成分での染色
  • 低アンモニア処方:刺激臭と髪への負担を軽減

8. 実際のお客様事例

事例1:セルフカラー失敗からの回復

お客様の状況 30代女性、通販で購入したセルフカラーを3ヶ月間継続使用。

希望していた明るいブラウンにならず、髪全体がオレンジ色に。

毛先のダメージも深刻。

美容室での対応

  1. 髪質診断:ダメージレベルの正確な把握
  2. 色素除去:適切な脱色による色調整
  3. 集中ケア:施術前後のトリートメントケア

結果 希望していた自然なブラウンになりました!

事例2:白髪染めの改善

お客様の状況 60代女性、市販の白髪染めを月2回使用。根元の白髪は染まるが、全体的に暗くなりすぎ、髪も硬くなった感じがするとのご相談。

美容室での対応

  1. 白髪率の正確な把握:30%程度の白髪を確認
  2. 専用薬剤の選択:白髪染め専用の低ダメージ薬剤
  3. ハイライト:ダメージを考慮して、部分的にハイライト

結果 自然な明るさを保ちながら白髪をカバー。

「若く見えるようになった」と大変喜んでいただけました!

9. よくある質問とプロからの回答

Q1: 通販のカラー剤は本当に安全ですか?

A1: 通販で販売されているカラー剤も、薬事法に基づいて製造・販売されているため、基本的には安全です。

ただし、以下の点にご注意ください:

  • パッチテスト:必ず48時間前に実施
  • 使用期限:開封後は早めに使用
  • 保存環境:高温多湿を避けて保存
  • 髪の状態:過度にダメージした髪への使用は避ける

Q2: 美容室と同じような仕上がりを自宅で実現することは可能ですか?

A2: 完全に同じ仕上がりを実現するのは困難ですが、以下の点を注意することで、ある程度の品質向上は可能です:

  • 適切な薬剤選択:髪質と希望色に合った製品選び
  • 丁寧な塗布:時間をかけて均一に塗布
  • 正確な時間管理:説明書の時間を厳守
  • アフターケア:専用トリートメントの使用

ただし、プロの技術と経験、サロン専用薬剤による仕上がりには及ばないのが現実です。

Q3: どのくらいの頻度で美容室に行くべきですか?

A3: 個人差がありますが、一般的な目安は以下の通りです:

通常のカラー

  • 根元のリタッチ:3-6週間に1回
  • 全体カラー:2-3ヶ月に1回

白髪染め

  • 根元のリタッチ:3-4週間に1回
  • 全体カラー:3ヶ月に1回

頻度を適切に保つことで、髪へのダメージを最小限に抑え、美しい髪色を維持できます。

Q4: カラー後のケア方法を教えてください

A4: カラー後のケアは色持ちと髪の健康に直結します:

当日のケア

  • 24時間は洗髪を避ける:色素の定着を促進
  • 高温を避ける:ドライヤーの温度を下げる
  • 摩擦を避ける:タオルドライは優しく

日常ケア

  • カラー専用シャンプー:色落ちを防ぐ専用製品
  • 定期的なトリートメント:週2-3回の集中ケア
  • UV対策:紫外線による退色防止
  • 熱から保護:ヘアアイロン前の保護剤使用

10. まとめ:賢いヘアカラー選択のために

セルフカラーが適している方

  • 経済性を最重視する方
  • 頻繁な色変更を楽しみたい方
  • 時間の制約が大きい方
  • 軽微な色調整のみを希望する方

ただし、以下の条件が必須です:

  • 正しい知識の習得
  • 適切な道具の準備
  • 十分な時間の確保
  • アフターケアの徹底

美容室が適している方

  • 仕上がり品質を重視する方
  • 髪の健康を大切にする方
  • 希望色の実現を確実にしたい方
  • 白髪染め大幅な色変更を希望する方
  • ダメージ毛の方

私たちピコロ美容室からのメッセージ

通販で購入できるセルフカラー剤の品質は年々向上しており、適切に使用すれば一定の効果を得ることは可能です。

しかし、美容室でのプロフェッショナルな施術には、以下の価値があります:

  1. 個別診断:一人ひとりの髪質に合わせた最適な施術
  2. 技術力:長年の経験による確実な仕上がり
  3. 安全性:適切な薬剤選択と施術による安全確保
  4. アフターサポート:継続的な髪の健康管理

**髪は一度ダメージを受けると元に戻りません。**だからこそ、大切な髪を守りながら美しいカラーを楽しんでいただきたいのです。

セルフカラーと美容室、それぞれにメリットがありますが、髪の健康と美しい仕上がりを考えるなら、プロの技術と知識を活用することを強くお勧めします。

ピコロ美容室では、あなたの髪が持つ本来の美しさを最大限に引き出し、理想のヘアカラーを実現するお手伝いをさせていただきます!

店舗情報

美容室ピコロドゥ

住所:札幌市豊平区平岸3条7丁目1-29

TEL:011-842-3231

美容室ピコロロード

住所:札幌市中央区南13条西7丁目3-10

TEL:011-531-5957

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